朝起きた時、「なんだか首が痛い」「熟睡できた気がしない」と感じることはありませんか?その不調、もしかすると使っている枕が原因かもしれません。
寝具、特に枕は、一日の約3分の1を占める睡眠時間において、首と背骨を支える非常に重要なアイテムです。しかし、既製品の枕では、人それぞれ違う頭の形、首のカーブ、寝相にぴったりフィットさせるのは至難の業です。
そこで私は、意を決して「オーダーメイド枕」を作りに行くことを決意しました。専門のスタッフによる計測から完成まで、どんな工程があったのか、そして実際に使ってみて睡眠の質はどのように変化したのか、体験談を詳しくレポートします。
1. 既製品の枕ではダメだった理由
以前は、ホテルのようなふかふかの枕に憧れて購入しましたが、結果として首が沈み込みすぎてしまい、朝起きると肩こりが悪化していました。
<自分に合わない枕のリスク>
- ストレートネックの悪化: 枕が高すぎたり低すぎたりすると、自然なS字カーブが崩れ、首に負担がかかる。
- いびき・無呼吸: 枕が合っていないと気道が圧迫され、いびきや睡眠の質の低下につながる。
- 寝返りの妨げ: 枕の幅が狭すぎると、寝返りを打った際に頭が落ちてしまい、目が覚める原因になる。
2. オーダーメイド枕ができるまでの流れ(体験レポート)
私が訪れたのは、寝具専門店に併設されているオーダーメイド枕の工房です。費用は既製品の10個分くらいでしたが、一生モノだと思い、サービスを受けました。
① カウンセリングと姿勢測定(約30分) 睡眠の悩み(いびき、肩こり、寝つきの悪さなど)をヒアリングされた後、専用の機械で「立ち姿勢」と「寝姿勢」を測定します。私の場合は、首のカーブが少し浅く、横向き寝が多いことが判明しました。
② フィッティングと高さ調整 測定結果に基づき、まずはベースとなる枕が選定されます。次に、実際にマットレスに寝てみて、中身の素材(パイプ、羽毛、そば殻など)と高さをミリ単位で調整していきます。
- 仰向け時: 額が低く、顎が少し引けるくらいの角度が理想。
- 横向き時: 身体の軸がまっすぐになるように、肩の高さに合わせて両サイドを高くする。 この微調整こそがプロの技だと感じました。
③ 完成とアフターフォロー 最終的な枕の形と高さを確認し、当日持ち帰ることができました。ほとんどの店舗で、購入後も何度でも無料メンテナンスや高さ調整を受けられるサービスがあるため、安心して使い始められます。
3. 使用後の変化:睡眠の質は劇的に変わったのか?
オーダーメイド枕を使い始めてから3ヶ月が経過しました。
① 朝の目覚めと首の痛みの変化 最も大きく変わったのは、「朝起きた時の首の重さ・痛み」が完全になくなったことです。朝起きた瞬間から首がスッキリしており、熟睡感が以前とは比べ物になりません。
② 寝つきの良さの変化 枕が頭全体に吸い付くようにフィットするため、寝転んだ瞬間に「ああ、ちょうどいい」と身体がリラックスするのを感じます。寝返りもスムーズに打てるようになり、寝落ちまでの時間が短縮されました。
③ (副次的なメリット)美容面 睡眠の質が上がったおかげか、肌の調子が安定し、日中の集中力も持続するようになりました。これは枕による直接的な効果というより、深い睡眠が取れていることによる相乗効果だと思います。
4. まとめ:オーダーメイド枕は投資に値する
オーダーメイド枕は決して安い買い物ではありませんが、「睡眠時間を快適にするための健康への投資」だと考えると、費用対効果は非常に高いです。
合わない枕で体調不良を抱えながら過ごすよりも、自分専用の枕で毎日快眠し、日中のパフォーマンスを上げた方が、結果的に豊かな生活を送ることができます。
もし、長年枕難民で悩んでいるなら、一度専門店の計測を受けてみることを強くおすすめします。自分に合った枕を見つけることが、QOLを向上させるための最初の一歩です。

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