「日焼け止めを塗るのは、日差しが強い夏だけ」と思っていませんか? また、冬場や曇りの日、あるいは一日中家の中にいる日は「今日は塗らなくていいや」と油断してしまいがちです。
しかし、美容皮膚科医やスキンケアの専門家たちが口を揃えて言うのは、「365日、雨の日でも室内でも日焼け止めを塗るべき」という事実です。
なぜなら、肌の老化原因の約8割は「光老化(ひかりろうか)」だからです。今回は、将来のシミやシワを防ぐために、なぜ一年中UVケアが必要なのか、そしてズボラな私でも続けられている「毎日のUVケア習慣」について解説します。
1. 肌老化の80%は「紫外線」が原因
私たちが年齢を重ねると気になる「シワ」「たるみ」「シミ」。これらは単なる加齢による自然現象だと思われがちですが、実はその原因の大部分は紫外線によるダメージです。これを「光老化」と呼びます。
例えば、普段日光に当たらないお尻やお腹の皮膚を見てみてください。年齢を重ねても、顔や手の甲に比べてツルツルしていて、シワやシミが少ないはずです。これが、紫外線対策がいかに重要かを示す何よりの証拠です。
2. 冬でも室内でも油断できない理由(UVAとUVB)
紫外線には主に2種類あります。
- UVB(レジャー紫外線): 肌を赤く炎症させ、シミの原因になる。夏に強い。
- UVA(生活紫外線): 波長が長く、雲や窓ガラスを突き抜けて肌の奥(真皮)まで届く。シワやたるみの原因になる。
ここで重要なのは「UVA」です。UVAは冬でもピーク時の半分以上の量が降り注いでおり、曇りの日でも晴天時の60〜80%が地上に届きます。さらに、窓ガラスも透過するため、日の当たる部屋でテレワークをしているだけでも、肌の奥深くはじわじわとダメージを受けているのです。
3. 毎日続けられる!ストレスフリーな日焼け止めの選び方
「毎日塗るのは面倒くさい」「肌がキシキシするのが苦手」という方のために、シーン別の選び方とおすすめのタイプをご紹介します。
① 通勤・通学・室内用(SPF30 / PA++ 程度) 日常生活であれば、SPF50などの強力な数値は必要ありません。肌への負担が少ない「ジェルタイプ」や「乳液タイプ」がおすすめです。最近では、美容液成分が配合されていて、保湿クリーム感覚で使えるものが増えています。
② メイクの時短をしたい時 「UVカット効果のある化粧下地」や「トーンアップUV」を使えば、日焼け止めとベースメイクを一度に済ませられます。私は、薄いベージュ色のついたUV乳液を愛用しており、近所への買い物ならこれ一本とパウダーだけで出かけます。
③ 塗り直し用 朝塗っても、汗や皮脂で効果は薄れます。メイクの上から塗り直すには、「スプレータイプ」や「パウダータイプ(UVパウダー)」が便利です。これなら手を汚さずに、サッとUVケアを追加できます。
4. まとめ:未来の自分への投資としてのUVケア
高い美白美容液を塗るよりも、数百円〜千円程度の日焼け止めを毎日塗る方が、エイジングケアとしてのコストパフォーマンスは圧倒的に高いです。
一度できてしまった深いシワや濃いシミを消すには、多大な時間とクリニック費用がかかります。しかし、今この瞬間からUVケアを徹底することで、5年後、10年後の肌年齢に大きな差がつきます。
「曇りだからいいや」ではなく、「曇りだからこそUVA対策をしよう」という意識に変えて、今日から毎朝のスキンケアの最後に日焼け止めをプラスしてみてください。

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